組合質疑応答集
 Q−16 持分に関する問題
Q−16−(1) 持分の譲渡について(その1)
Q. 中協法第17条第1項によれば、組合員は、その持分の譲渡について組合の承諾を得なければならないこととなっているが、組合は、その承諾を総会で決定しなければならないか?あるいは理事会でよいか?
 また、同条第2項においては、持分の譲受人が組合員でないときは加入の例によらなければならないこととなっているが、加入の例によるとは、どの範囲を意味するのか? 
A.  持分譲渡の承諾は、業務の執行に属すると考えられるので、加入の承諾の場合と同様(事業協同組合模範定款例第9条第2項)理事会で決定すれば足りるものと解する。
 「加入の例による」とは、加入の場合に準じて取り扱うということであるから、譲受人は組合員たる資格を有する者であって、かつ、その持分を譲り受けると同時に組合に加入する意思を有していなければならないことになる。また、組合の側においては、その譲渡の承諾に当たっては、正当な理由がなければこれを拒否し、又は承諾に際して不当に困難な条件を付してはならない。 (61-64)
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Q−16−(2) 持分の譲渡について(その2)
Q1.  他人の持分の全部又は一部を譲り受けて組合に加入しようとする者からも加入金を取る定めをしても良い。
Q2. 中協法第17条第3項の「持分の譲受人は、その持分について、譲渡人の権利義務を承継する」とあるが、この場合の権利義務の承継とは具体的にどの様なことを言うのか?また質問1との解釈上の関連性について説明されたい。
Q3. 加入に関し、定款に「他人の持分の全部又は一部を承継した場合はこの限りでない」と規定したとき、この後に「この場合の全部又は一部とは5口以上をいう」と但し書きしてもよいか?
A1.  加入金は持分調整金としての性格を有するものであるので、持分譲受加入の場合には徴収できないと考えられる。なぜならば、持分譲受加入の場合には、出資の払込手続を必要としないので、定款に定めた出資一口金額とこれに応ずる持分額との調整を行う必要が生じない(すでにこの点を考慮して持分の譲渡価格が当事者間で決定されたものと考えられる。)
A2. 組合員の持分とは、組合員がその資格に基づいて組合に対し請求し又は支払うべき計算上の金額とこれを含めた組合員として有する権利義務を包括的に指す、組合員たる地位ともいうべきものの二義があると解され、本条、第15条、第16条、第61条にいう持分は後者を意味し、第20条、第22条は前者を意味している。 したがって、法律上の持分が、いずれの意義に用いられているかは、個別的に判定すべきである。
  このような観点から本条における持分を組合員たる地位の譲渡と解するかぎり議決権、選挙権、出資義務、定款服従義務等、組合員として当然有する権利義務も承継されるとともに持分払戻請求権又は出資払込義務も承継されるのである。
 1との関連について、持分の譲受加入の場合には原始加入の場合と異なり、出資払込及び持分調整金の問題が生じないのは、本条の持分を前述のとおり解すれば、持分の譲渡は組合員の入替を意味する場合もあるから、その譲受に伴う代金(払込済出資金と持分調整金との合計額)の授受は当事者間で行われ、組合と譲受人とのあいだには関係を生じないからである。
A3. 貴組合の定款において、貴組合への出資口数を最低5口以上とし、また、現組合員のすべてが5口以上の出資を有しており、かつ5口未満の口数が生じた場合の処置が明確であれば差し支えないと解する。つまり、上記の場合以外においては新規加入者と譲受加入者との均衡を失するとともに脱退の自由を制限するおそれがあると思料されるからである。
(61-65)
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Q−16−(3) 国税滞納処分による組合員の持分差押えについて
Q.  国税徴収法(昭和34年法律第147号)によれば、税務署長は企業組合等の組合員の国税滞納に対してその持分を差押え、その持分を再度換価に付しても、なお買受人がないとき等の場合は組合等に対して、その持分の一部の払戻しを請求することができる(同法第74条)とある。しかし同条には、事業協同組合については特に規定していないが、事業協同組合にも同条の規定が及ぶものかどうか? また、仮に上記の請求が正当であるとした場合に、当該組合の持分払戻方法が出資限度のときは、差押え請求であっても、出資限度として払戻請求に応ずればよいか?
A.  国税徴収法第74条は、企業組合に限らず中協法に基づく他の協同組合にも適用されると解する。本条は、その適用者について「中小企業等協同組合法に基づく企業組合、信用金庫、その他の法人で組合員、会員その他の持分を有する構成員が任意に(脱退につき予告その他一定の手続きを要する場合には、これをした後、任意に)脱退することができるもの」と規定しているが、そのなかで、「その他の法人で組合員、会員その他の持分を有する構成員が任意に脱退することができるもの」の中に、企業組合以外の協同組合も当然含まれると解する。また、払戻請求の限度については、定款に出資額を限度として持分を払戻す旨の規定があれば、本条による持分の払戻請求についても、出資額を限度として払戻請求に応ずればよいと解する。なぜならば、当該組合員が組合において現に有する権利以上のものを本条によって請求することはできないからである。 (60-63)
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Q−16−(4) 持分譲渡禁止と定款規定抹消手続について
Q.  定款で持分の譲渡を禁止している組合があるが、これは組合員の加入の自由の原則に反し、中協法に違反していると思うがどうか?
また、それが違反であるとすれば、その定款の違反条項を抹消すべきであるが、それは行政庁の職権によるべきか?それとも定款変更の手続きによるべきか?
A.  定款で持分の譲渡を禁止することは、中協法(第15条、第17条第2項)において認めているところの譲受加入を否定し、また、組合員の財産権に法律が認める以上の制限を付する(持分の譲渡には組合の承諾を要する=第17条第1項)ことになるので違法と解する。
違法である定款の条項を抹消する場合においても、定款変更の手続によらなければならない。 (63-66)
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Last updated on 2000.2.1