平成15年度戦略的情報化モデル事業事例
1 採択テーマ
 受発注システム、生産・出荷管理システムの構築
2 事業実施者の概要
名 称 三晃特殊金属工業株式会社
所在地山口県岩国市室の木町1丁目4番75号
代表者代表取締役社長  松塚 茂治
営む主な事業金属製品製造業
資本金51,500万円
従業員又は構成員数200名
3 事業で目指したもの
 既存の販売管理システムと連動する営業生産管理システムの仕様書を作成する。 受注情報(受注金額と実行予算)を営業担当者が直接入力、電子データとして作業指示書を起票し、内部承認・社内加工(他工場依頼を含む)・外注・購入品手配等の工程計画と予算配分が行えるものにする。 作業指示書、工程計画、予算配分等の情報は履歴データベースとして保存、繰返し受注品、類似品の検索、流用も簡単に行えるものとする、また、承認に関しては全て電子承認とし、ネットワークを通じて責任者が出張時でも出先から承認が行えるものとする。
4 事業実施前の問題点
 現在、営業では受注した情報を作業指示書(受注書)として手書きで処理している。 この作業指示書を本社、工場といった部署にFAXで送り、内部承認・社内加工・外注・購入品手配等の発注指示を行っているが、紙ベースのために本社、営業所、工場で資料の重複が発生し量も多く非常に煩雑になっている上、過去の受注データを検索する際にも時間がかかっている。 また、すでに社内で運用している販売管理システムに受注情報データを引き渡す際には、手書きの作業指示書を基に情報をシステムに入力する無駄な作業を行わなければならず、入力の際ミスが発生することがある。

三晃特殊金属工業殿システムイメージ

5 経営課題等の解決に向けた取組み事項、その手順及び期間
1 業務の現状分析及び問題点の検討(5〜6月)
社内業務フローについて、作業指示から検収までの流れを、担当者のヒアリングをすることで検証した。
2業務改善内容検討(6〜7月)
3営業生産管理システム仕様書作成(7〜10月)
4ハードウェア選定(10月中旬〜11月中旬)
5システム仕様書内容検討(11月)
 費用についてはシステム仕様書作成委託費用として4,500千円。 労力については社内での業務フローの現状調査及び問題点を検討した上で、委託業者との改善内容検討、システム仕様書内容の検討等打合せを累計で3ヵ月にわたり週1,2回のペースで実施した。
6 なし
7 事業実施によって得られた効果
 今回の事業では、営業生産管理システムを構築するための第一段階の仕様書作成であったため、実際にシステムを構築し稼動することにより、現状問題点となっている部分が解決でき始めて効果が期待できると思われる。 しかし、現状の業務フローを再確認することにより、無駄な処理、作業等が洗い出されシステムが稼動するまでにも一部省力化が図れた。
8 事業実施者における今後の課題と予定している取組み内容
 今後の課題としては、本事業で作成した仕様書を基に、営業生産管理システムを構築し、早期の本稼動を目指す。(平成16年4月本稼動を予定) また、今回の営業生産管理システムは第一ステップとして社内、各営業所からの承認についてのみサポートするが(社内ネットワークシステム)、第二ステップとして、社外からのデータ照会、承認等を実施可能なシステムを構築するように取組んでゆく。
9 他の中小企業者等に対する助言等
 システムを構築する上で、何を目的とするか、またシステム稼動後の将来構想等を明確化する必要がある。 この目的等が無く、システムを導入することは、システムに使われるだけであり最終的には無駄な投資となる。 また、一度に大きなシステムを導入するのではなく、基幹業務の一部からでもシステム化を行い、徐々にシステムのステップアップを図るべきである。 今回、システムを構築するに当たり、業務フローを見直してみると、無駄な処理、作業が洗い出され、その、無駄な処理、作業を改善するだけでも業務がスリム化し迅速な処理が可能となる。
10 事業に対するお問い合わせ
【 事業者名 】三晃特殊金属工業株式会社
【 担 当 者 】生産管理本部長  則安 進
【 電話番号 】0827−22−3511

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Last updated on Sun, Aug 15, 2004