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経営課題等の解決に向けた取組事項、その手順及び期間
基本・概要設計書の作成(平成15年8月1日〜8月31日)
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現状の分析(物と情報の流れを再検証)
以前に他社でプラスチック製造業の中規模統合管理システムを構築した経験のある社員を主務者とし、現管理担当者1名、ITコンサルタント1名の計3名により、毎週土・日の計10回工程視察とヒアリングを実施し、現稼動ソフト、管理帳票、情報伝達ルート、マテハンの確認並びに運用実例を受注〜出荷等までの時系列に従って調査・検証した。 また、経営・製造管理・生産管理各部門での責任者個々が必要とする情報は何か現状でそれはどのように入手しているか更にはその情報の活用方法等も確認した上で、現行の業務フローを系統別に図示し、問題点を洗い出し易くした。
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現状の分析(物と情報の流れを再検証)
前述の3名を中心に協議し、他社での構築事例やシステム運用事例等も参考にしながら、まず情報伝達及び管理の面で、基本通りの業務フローを形にして行く際に、各端末に対して行われるインプット・アウトプットに動作の無駄が生じてはいないか個々の端末内で管理された情報の一元化・共有化を行うにあたり、現行システムやソフトに不備等が無いかを重点的に追求し、問題点として抽出した。
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問題点別解決方法の検討
過去の経験により要求仕様の統合システムを構築するにあたり、費用対効果と構築期間の両面からインターフェース重視のシステム化を前提として検討に入った。
@市販ソフトによる販売・仕入・請求、回収・在庫等の管理・運用ツール、AExcel Bookによる生産管理用ツール、B生産管理用ツールにおいて現行のままでは利用できない部分をVBでカスタマイズした新規ソフト、市販ソフト、生産管理ツールの三者間において共有しなければならない情報源をいかに受け渡すかを検討し概算費用についても積算を行った。
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詳細設計書の作成(平成15年9月1日〜10月31日) |
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問題点別解決方法の決定
決定に際しては、費用対効果を最重視した。つまり要求仕様はクリアしIT化本来の目的を達成しかつ、中小企業に於いてはその投資によってスタッフ要員を何人削減し、ライン要員へ配転させる事が出来たか、投資回収を短期に終了させる事が出来たか等、かなり明確に結果が見えることが必要になるため、前述の市販ソフトに関しても、準備されている各プログラムは、データの入力だけを除けば管理帳票も含め、今後もストレス無く運用でき、新たな投資として、データ入力部分のプログラムだけを新規作成することとした。
次にExcel Bookで作成されている生産管理支援システムを、現行の要求仕様に合わせて新規に開発した場合、1,000万円単位の投資が必要であると考えられ、取引先や製造物、あるいは受注・生産形態の変更といった要因で様変わり使いづらくなり、投資効果が最も低い為、あえて新規作成は回避し、現行を生かし一部作り替えによって他のシステムとの情報受け渡し時に支障の出ない仕様変更だけとした。
最後に各データの照会に関しては、現行の市販ソフト内にもあらかじめ用意されているが、複数ユーザーが使用する為の共有化に対応するメーカー費用に対し、新規ソフト作成の方が低予算で済み、かつ現行の市販ソフトでは禁則処理ができない事や操作・検索等が面倒であることから新規ソフト作成とした。
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システム構築(平成15年9月1日〜12月31日) |
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マスターメンテナンス作業 (一元管理・データ共有上の制約次項に基づき統廃合・再登録) |
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自社開発部分の生産管理支援ソフト(Excel)の全管理項目の見直しと再構築作業。(管理項目の統廃合、場面別関数活用の見直し、マクロの利用等) |
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開発委託先のインターフェース部分開発進捗確認(データの転送・結合テスト実施)
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運用・指導(平成16年1月〜実施中)
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事業実施の経過、その経過途中で生じた問題及び対応
なし
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事業実施によって得られた効果
管理業務間の情報が共有化されことにより情報処理での無駄がなくなり判断業務が迅速化されると共にジャストインタイム生産方式への移行環境が整えられた。また、これまで2名体制で行っていたコンピュータへの入力作業が1名で対応可能となり、余った1名を生産現場へ移せたことにより生産性の向上につながった。
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事業実施者における今後の課題と予定している取組内容
Excelで作成されている生産管理システムについて作り込みによる手直し、もしくは費用対効果の検証によるVBでの再開発。
販売・購買系の市販ソフトについて先々のメーカーサポート有無や保障期限等の問題に対応したバージョンアップもしくは新規入替えの検討。
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他の中小企業者等に対する助言等
小規模の統合システムを構築する際、まず念頭に置くべきことは、システム全てを新規構築しようとせず、現存システムの継続利用可能部分の有無や市販ソフトで済むものとそうでないもの等を明確に分ける事。 その後、必要不可欠部分の開発に取組む事が、費用・期間の両面で賢明であると感じた。
当社も新規構築した部分は保有ソフトの弱点である入力処理部分と、必要情報のみを凝縮した照会系の部分。そしてそれら各ソフトのインターフェースに限定し開発を行った結果、低予算での構築を実現することができた。
また、先々第二・第三の開発構想等がある場合はそれらとのインターフェースも視野にいれた作り方を行い、市販ソフトに関しても買換えや新規導入は販売業者(代理店)自体がメーカーとのライセンス契約を持ち、ユーザーの必要に応じてカスタマイズできるところから購入されるのがよいでしょう。
以上のように対処すれば、低予算での初期投資と二次派生的費用を抑制したシステム構築が可能だと考えております。
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事業に対するお問い合わせ
【 事業者名 】 | 株式会社グロリアダッシュ |
【 担 当 者 】 | システム開発主務者 松波 茂 |
【 電話番号 】 | 0836−62−1733 |
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